生産の現場では、製造する商品が常に変化し、それに伴って作業員の業務も変化します。
務が変化することにより、守らなければならない5S活動の内容も変化していきます。
1-整理
整理とは、必要なものと不要なものを区別して、不要なものを捨てることです。ここでいう不要なものとは、在庫や道具、書類といった物理的なものだけではなく、データや情報など、目に見えないものも含まれます。不要なものがなくなることで、必要なものを探す際に効率が良くなります。
本当に必要なの?
- 何を捨てればいいの?
- 何を残せばいいの?
- 何に使えるの?
無駄がなくなることで、生産性の向上やコスト削減、日常生活といった効果にも期待できます。また、徹底して活動を行うことで、社員のモラル向上など意識改革にもつながります。
- より良い物の管理ができる。
- コスト削減
- より良い環境
- スペースの確保
2-整頓
5Sでの整頓とは、必要なものを決められた場所に置いておくことです。また、置く場所だけではなく、置き方や表示などによって、必要なものがすぐに取り出せる状態にしておくことも含まれています。例えば、大手自動車の工場では、レンチひとつをとっても、置く場所が決められています。必要なものを探す時間がなくなることで、ひとつひとつの作業効率を高めることが可能です。
必要なものを探す時間というのは、生産性がまったくない無駄な時間です。整理・整頓を行い、これらの無駄な時間を削減するだけで、生産性を大きく高めることができます。
- 物の配置が決まっていれば、取り出しが楽になります。
- 時間の活用や削減。
- 作業中の無駄な動きがなくなる。
- 仕事場の安全をより良くできる。
3 – 清掃
5Sでの清掃は、職場を掃除してきれいな状態に保つことです。また、職場だけではなく、使う道具なども手入れをしてきれいに保つことも清掃にあたります。ここでの清掃は、ただ掃除をするだけではなく、しっかりと目標を決めて行うことが求められます。
汚れの原因は何か?
キレイな環境を保つには、どれほどの時間が必要なのか?
どんなところで清掃がより良くなるのか?
メンテナンスのやり方が原因にあるのか?
その目標を達成するためには、ルールや手順に落とし込んでいくということが必要になってきます。
その結果として:
設備等の長持ちする。
キレイな職場環境になる。
災害対策にも繋がります。
4 – 清潔
職場での事故などを防ぐことができ、安全性の向上にもつながっていきます
整理・整頓・清掃などをただ行うのではなく、徹底して行うことが非常に重要なポイントです。
「整理」、「整頓」、「清掃」を徹底することで、常に汚れのないきれいな状態にしておくことを意味しています。
すべての配置が良くなる。
すべての物を把握する。
現場環境での指示がより明確になる。
清潔はマニュアル化などによって整理・整頓・清掃を継続的に行い、清潔な状態を維持することです。
5 – 躾
「しつけ」は4つの「S」を習慣づけるなど、職場の規律やルールを守ることを身につけることです。5S活動の定着や製造現場の従業員のモラル向上へとつなげていきます
「4Sを習慣づけ維持し、更により良い方法を探究すること」
職場のルールや規律を守ること
「決めたことを必ず守るように徹底すること」などの意味があります。
「規律を守ること」そして「習慣にすること」さらに「継続的に改善すること」
などの意味もあります。挨拶、礼儀などを含める場合もあります。
5S活動を実施する効果は、これだけではないです。
他の目的も掲げて取り組む場合もあります。
改善のイロハを習得するための5S改善もあります。
5S活動での改善は、他の様々な改善においても役立つ、改善の進め方のイロハを学ぶことができます。
価値観の転換を図り、創造性開発のためにも5S改善は役立ちます。
整理改善では、整理基準を明確に、今の仕事の価値を見直し、仕事の新たな価値を探求するからです。
標準化を進め組織力・チーム力を高めることにも5S活動は効果を発揮します。
必要なモノを判断する基準や、使いやすい整頓の基準を定め、共有することで、作業がうまくかみ合い、スムーズな仕事ができるようになるからです